ヴェイルウォーター盆地
シュラウドに侵蝕された貨物
ジャーナルのヴェイルウォーター盆地ページの伝承:2件の項目、ブラックマイアの2か所で読める。
王室からお達しがあった。 我々は、新しい船の処女航海の準備をすべきだとのことだが、その船は、我々の誰も中身を調べることを許されていない積荷と共に送り出されるらしい。なんとも怪しい仕事だ。木箱には何の印も、令状も、台帳のための送り状すら付いていない…。おまけに、固く封印されている。
領主様は、それらをよほど重要なものと見なしておられるとみえ、ご自分の部下たちを派遣して、積み込みに立ち会わせるそうだ。てっきり、目つきの鋭い歴戦の猛者たちが来るものと思っていたが、昨日よろよろとやってきた連中は、半死人のようで、目はうつろ、ブーツを引きずっていた。奴ら、商船の船体に大砲を取り付けてやがる…。ワシの船体にな。まったく、こんなものは見たことがない。
この積荷の目的はワシには分からん。ただ、どうにも気に食わんということだけだ。出入りする積荷のことなんぞ、自分の手の甲を見るように知り尽くしているはずのワシが、何も知らされんとはどういうことだ?
今夜、ワシは疑念に負け、船へと忍び込んだ。兵士どもは背を向け、身じろぎもせず、水平線の向こうの1点を凝視していた…。行動を起こすには絶好の好機だった。
港の責任者たるもの、それが誰の封印であろうと、己の港を何が通過するのかを知っておくべきだ、ワシはそう思う!だからワシは貨物倉に忍び込み、震える手から鉄格子の覆いを滑り落とさないよう注意した。下の空気は腐った匂いがした。何かが蔓延っている。ネズミか、あるいは死んだ密航者か?ワシはハンカチで鼻と口を覆い、構わず木箱が積まれている船倉の奥へと進んだ。
そこに着くと、ワシは木箱1つの封印を破り、目の前に現れた光景に後ずさった。 箱に詰まっていたのは穀物や火薬ではなく、息が詰まるような霧だった。まるで生き物のように中に封じ込められ、己の閉じ込められた場所に反抗し、押し付けていた。印も、警告もない。ただ、悪臭を放つキノコのような肉塊の床の上で、青白い霧が立ち込めているだけだった。
領主様は、この病気を遠い岸辺まで広めようとしておられるのか?ワシの船は食料や衣服を運ぶべきだ。鋼鉄よりも残酷な新しい形の戦争なんぞではなく! ワシは明日、辞職する。…次に何が起こるか、哀れな後任が証人となるがいい。
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