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O-061
機密
デビエーションO-061は、同じ異常能力を持つ成年のイヌ科動物の群れで、現在収容されている個体数は3体です。どの個体の発育状況も良好で、身体能力と知能指数は同種の犬の中でも優秀なレベルに達しています。内訳は以下の通り: ・オブジェクトO-061-A ラブラドール・レトリバー ・オブジェクトO-061-B ジャーマン・シェパード ・オブジェクトO-061-C ドーベルマン O-061の主な異常特性はテレポート能力です。オブジェクトの個体は、過去にそこにいたことがあり、かつ他のオブジェクトに占有されていない任意の場所へと自由に移動できます。次元を越えたテレポートが可能で、現存の技術では阻止できません。 O-061は総重量が自身の体重の██%以下の物体を携帯してテレポートできます。運ぶ対象が生物の場合はテレポート前後に意識の断絶が発生します。探査機や撮影機器と共にテレポートさせると、全ての映像記録は持続的な無光源の黒い画面となります。 O-061は指示を完全に理解し、喜んで従う傾向があります。O-061個体は軍用犬・警察犬あるいは類似の機能訓練を十分に受けており、忠実で勇敢、高い服従性と環境適応能力を有することが複数回の相互作用実験により判明しています。特筆すべきは、O-061が既存の全デビアントに対して異常な警戒心と攻撃性を示す点です。 O-061は大半の人間に対して親しみやすく友好的で、ある種の依存性を示すことさえあります。短時間の相互作用不足で情緒不安定になり、長期間の孤独は持続する悲しみと興味の喪失を引き起こし、精神や行動に障害をきたします。 メモO-061-G-1 記録日:████-██-██ 記録者:研究員███ 3体は████-██-██に超次元オブジェクト「ロウ」によりサイト██へ移送された。同オブジェクトは全てのO-061個体を「████次元で保護したかわいそうな子犬達」と称し、一貫して芝居じみた口調で彼らを褒め称えていた。 当時同サイトに収容されていたO-010は収容チャンバーの床に唾を吐き(唾を?ぬいぐるみが?)、「ふん、どさくさに紛れて犬泥棒ですか?」と発言。これに対し「ロウ」は顔を真っ赤にして額に青筋を浮かべながら「保護は盗みとは言わない……保護だ!……戻りもしない飼い主から盗んだと?」と反論。続けて「この子達とは縁がある」「拾ったのは僕だ」などと理解しがたい言説を並べた。 (備考:こいつが本当に最高レベルのオブジェクトなのか?あの表情は面白すぎる。録画しておいて食事会であの仏頂面に見せてやりたいよ――研究員███)(手書きの注釈:プロジェクト記録において文化的背景の異なる研究員の理解を妨げるような表現の使用は控えること。業績評価に影響するぞ。――仏頂面のサイト責任者██)収容に関する注意事項: すべきこと: O-061はLv.3の生物収容チャンバーに収容すること。室内は最低50㎡に拡張し、犬の嗜好に合った施設を設置すること。 サイト██の従業員活動エリア内での自由行動を許可すること。 研究員との自由な接触を許可し、1日あたりの相互作用時間は180分以上(グルーミング、コマンド訓練、記録にふさわしい遊び等)を確保すること。 禁止事項: O-061を48時間以上単独で放置すること。